先日、頸城区百間町にある『くびき野レールパーク』で旧頸城鉄道の車両を一般公開するイベントがありました。
当日は、蒸気機関車コッペル号などの写真撮影会や動態保存している車両の乗車体験も行われ、大勢の親子連れなどで賑わいました。
頸城鉄道は、大正3年から昭和46年まで新黒井駅と浦川原駅を結んでいた鉄道路線で、地域の交通に重要な役割を果たしていました。旅客だけではなく米などの貨物輸送にも大活躍したこの鉄道は「軽便」と呼ばれ、地域の人々に親しまれていました。
当財団でも、昨年度のふるさと講座でこの頸城鉄道について学びました。タイトルは、
『軽便鉄道郷愁の軌跡を巡る』
講師は、旧頸城鉄道の車両を保存し、頸城地区の貴重な歴史・文化遺産などを整備保存する活動をしている、くびきのお宝のこす会の会長 西山さん
前半は、頸城鉄道設立の経緯や開業までの大変な道のり、開業による地域の発展と当時の運行の様子などクイズや画像を交えながらの講話で楽しく学習しました。頸城の偉人山田辰治と大竹謙治、請願申請時の予期せぬ出来事、計画路線の反対運動など、大変興味深いお話ばかりでした。
後半は、黒井駅南口から市道頸城線を走り百間町『くびきのレールパーク』へ、さらに浦川原区の駅舎跡地まで今も残る鉄道遺構を巡りました。
国道8号線から頸城区に向かう市道頸城線は、およそ5㎞も続くまっすぐな道。この道はかつて軽便鉄道が走っていた線路跡なのです!
くびきのレールパークでは、実際に軽便車両に乗車させてもらい、パーク内の軽便鉄道資料館では、当時の駅名標やナンバープレートなどの貴重な鉄道資料を見学しました。
その中でも個人的に目を惹いたのは開業当時のポスター。頸城の田園風景と軽便鉄道が描かれたモダンなデザインがとっても素敵です!
さらに、頸城区鵜ノ木地内に残る線路跡を歩いたり、林の中に残るガータ橋を見学したりと、とても貴重な体験でした。
50年近くも前に廃線になった鉄道の線路などがそのままの残っていることに、大変驚きました!
まさに、これからも大切に守っていかなければならない頸城のお宝だと実感しました。