先日、43年前に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親、横田滋さんが亡くなられました。
40年余りにわたり娘めぐみさんの救出を訴え、平成9年に拉致被害者の家族会が発足されてからは、会の代表として拉致被害者の救出に尽力をつくされました。
ここ上越でも拉致問題には大変関心が高く、平成24年に当財団が主催した蓮池薫さんの講演会では、予想をはるかに上回る900人ものお客様が来場されました。
会場のユートピアくびき希望館 多目的ホールは約500席。
会場に入れずに溢れかえるお客様。会場に入れなくても講演が聞きたいというお客様の声が多数ありました。
事務局では急遽、2階のロビーや、1階のエントランスホールで、モニターを見ながら講演を聞いていただけるよう対応をしました。
少ないスタッフで”てんやわんや”だったことが思い出されます。
急な対応でしたので、席も皆さんの分が用意できない状況のなか、また、3月上旬の開催ということでまだ寒いなか、モニター越しでも、立ち見でも、講演を聞きたいと、1時間半の講演を真剣なまなざしで聞いていらっしゃるお客様の多いことに、改めて拉致問題への関心の高さを実感しました。
講演は、「拉致問題と北朝鮮情勢について」の演題で行われ、拉致された時の状況や北朝鮮での24年間を振り返り、もう日本には帰れないと考え、日本人であることや拉致被害者であることを秘密にして子どもを育てたことを明かしてくださいました。
蓮池さんは、とても穏やかで謙虚な印象を受けたのですが、語りつくせないご苦労と、一刻も早い拉致問題の解決を願う、内に秘められた強い意志を感じました。